BABYMETALとさくら学院に出会った

いろんなテーマで、BABYMETALとさくら学院への愛を語ります。

2016年4月のこと。~BABYMETALに出会った~

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BABYMETALという名を初めて聞いたのは恐らく2014年頃だったと思います。某掲示板のどこかのスレッドで、「海外で評価を受けている、メタルをやるアイドルがいる。サマソニにも出るから注目しておけ」という書き込みを目にしました。たぶんソニスフィアのあたりだったのでしょう。「海外のガチのメタルフェスで “勝った”」という内容を読んだ覚えがあります。その時の自分の反応は、正直に言って、ふーん。。。というくらいの感じでした。日本のアーティストが海外のフェスで受け入れられているというのはとても興味深くもありましたが、へヴィメタルとJ-POPというジャンルはどちらも自分から遠い場所にあると思っていたのです。もう1つ名前を覚えたきっかけ。僕は某エンタメ関連企業に勤めているのですが、一時期ある部署のキャビネットにBABYMETALのポスターが貼られていました。これも時期は不明瞭ですが確か「ヘドバンギャー!!」のポスターだったのではないかと記憶しています。そんなこともあり、知ろう/聴こうという気にはまだならなかったものの、今にして思えばBABYMETALという名前はずっと心の片隅にあったのかも知れません。

 

2016年4月1日。BABYMETALの2ndアルバム『METAL RESISTANCE』がリリースされ、翌日の4月2日にはロンドンのSSEアリーナ・ウェンブリーで日本人のアーティストとして初めて(X JAPANの公演が延期になったことに拠る)単独公演をおこないます。このニュースはBABYMETALを意識していなかった僕も当然知ることになり、それまで心の片隅に潜んでいた「BABYMETAL」という名が、急激に自分の中で大きくなってきたのでした。不思議と、聴いてみようかな?という程度の興味ではなく、このタイミングを逃してはいけないという直感に近いものがありました。

 

 

4月の半ばだったと思います。知人が『METAL RESISTANCE』を購入した事を知り、すぐにお願いして貸してもらうことになりました。CDを受け取るまで一週間ほど時間があったので、僕はまずWikipediaでBABYMETALの基本情報を調べました。そしてBABYMETALがSU-METAL/YUIMETAL/MOAMETALという三人の女性から成るユニットであること、さくら学院というアイドルグループがルーツであること、現在は神バンドと呼ばれるバックバンドを従えてライブ活動をおこなっていること、ライブは特に海外で高い評価を受け、またYoutubeの動画を通じて海外での知名度が爆発的に上がったことなどを知ったのです。そして、Youtubeなら今すぐ観られるじゃん。とPCを開け、動画を観てみることにしました。僕が初めて視聴したBABYMETALの楽曲は、「ギミチョコ!!」のミュージックビデオでした。

 

「ギミチョコ!!」の動画を初めて観た直後の率直な感想を思い返すと、この曲は自分が浅い知識で知っていたへヴィメタルとはちょっと違うな。メタルっていうよりデジタルハードコアみたいだな。メインヴォーカルの子は音程がしっかりしているな。でもサイドの子も含めてやっぱり声が幼すぎるな。ていうか、子供だな。子供なのに不敵で生意気そうだな。やっぱりこれは大人たちにやらされているんだろうな。…という感じでした。第一印象は、クオリティは高い。でも、あざとく感じる。好きになるかどうかは分からない。というものでした。

 

よく言われている「なんじこりゃ!?」状態ではありませんでした。“そっ閉じ” をする事もなく、冷静だったのを覚えています。ひとまず、第一印象で彼らの音楽を “受け入れがたい” と判断することはありませんでした。この時点でメタルにもアイドルにも詳しくなかったのは、ある意味でラッキーでした。それぞれに対してかくあるべしという拘りが無かったので、拒絶の壁を築かずに済んだのかも知れません。また、長い音楽遍歴の中で、相容れないと思われる複数の要素を併せ持つものをたくさん聴いてきた経験もありました。BABYMETALの音楽を単なる奇異なモノとして捉える事はなく、彼らがやろうとしている事は漠然と理解できました。

 

ただ、それまで聴いてきた音楽と決定的に異なったのは、その音楽表現の核であるパフォーマーたちがあまりにも若い、幼いと言っても良いくらいの少女たちだったこと。彼女たちが自発的にこの音楽をやっているとは思えなかったし、その本当の実力はMVだけでは分かりませんでした。音楽の質は認める。けれども、それを表現しているこの少女たち自身は本物なのだろうか?彼女たちを音楽のプロフェッショナルとして見ることができるだろうか?出発点はそんな懐疑的な気持ちでした。

 

それからしばらくして知人から1stアルバム『BABYMETAL』、そして『Live at Budokan:Red Night&Black Night』のブルーレイとともに『METAL RESISTANCE』を借りることができました。僕はまず借りてきたCDをiTunes経由でiPhoneに取り込み、それからすぐ、翌日の通勤時に『METAL RESISTANCE』を聴きました。自宅から職場までの片道一時間、行きも帰りも。すんなりと、気持ちよく聴くことができました。次の日は『BABYMETAL』を聴いてみました。2ndに比べるとより声の幼さを感じ、楽曲も「あざとい・狙っている」曲が多いように感じて、ちょっとキツくなり止めてしまいました。そして、また『METAL RESISTANCE』を聴きました。やはりこちらは気持ちよく聴くことが出来ました。それから、一週間くらい続けて『METAL RESISTANCE』を聴いていました。

 

この頃には、BABYMETALは良い。ということをもうほとんど確信していました。自分はきっと、良いものに出会った。その正体はまだ分からないけれど、出会ってしまったことは疑いようのない事実でした。そして、4月29日には初めてSNSにBABYMETALについて書き込みをしています。その書き込みを今になって見てみると、何かうずうずする気持ちを抑え、努めて冷静に言葉を絞り出しているようにも思えました。

 

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